天晴(てんせい)のオフィシャルブログ

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目標を達成して気が付けばマイナス金利の世界が広がっていた。

金融危機リーマン・ショックを経て日本の経営者の脳裏に借金=悪との図式が刻まれた。
だが、マイナス金利時代の常識は違う。
トヨタ自動車の金融子会社が発行した期間3年の社債は利率が年0.001%だ。
1億円借りても毎年1000円払えばいい。
市場ではマイナス金利社債も時間の問題と見る。
ソフトバンクグループが大きな賭けに出た。
3.3兆円を投じて英半導体設計のアーム・ホールディングスを買収する。
中国・アリババ集団株の売却などで約2兆円を手にしてから1カ月。
また大胆な投資や事業を興すという孫正義社長の言葉が現実 になった。
ソフトバンクが志向するのは借金を巧みに使い成長するレバレッジ経営だ。
グループの金庫番、後藤芳光財務部長は財務規律の重要性を説きつつも一時的な格付け悪化はいとわないと話す。
借金をためらい有望な投資先を逃す機会損失こそが最大の敵と説く。
2013年春の日銀の異次元緩和で借金のコストは急低下した。
これ以降に借り入れを増やした主要企業の7割が株式の時価総額を増やしている。
投資家にとって借金は必ずしも悪ではない。
もちろん投資にはリスクが伴う。
M&Aに詳しい早稲田大学大学院の服部暢達客員教授は日本企業は大きな買い物が好きだが、失敗例も多いと指摘する。
借金返済だけでは成長はおぼつかないと富士通ゼネラルの庭山弘副社長は今、思う 。
2000年代初め、840億円に膨らんだ借金は経営の自由を奪った。
借金返済を進めて前期末の借入金はゼロ。
目標を達成して気が付けばマイナス金利の世界が広がっていた。
投資家からなぜカネをため込むのかと質問されると庭山副社長は成長に使うと反論する。